鉄筋コンクリート造の住宅の居住性向上と劣化した屋根の改修を目的として、陸屋根の上にあらたに木造の屋根を架けた。
屋根の形は正方形の屋根伏せにあわせ方形とし、架構は渡り腮構法、小屋裏壁は板倉(壁倍率0.7倍)で組んでいる。
居住性の向上は主に温熱環境の改善を目的としているため、深い軒による日射の制御、断熱補強、十分に大きな通気層(100mm)の確保を設計上のテーマにしている。温熱環境については、今後、サーモグラフィーによる測定を行い、その効果を確かめることにしている。
また、周囲からの視線を制御するため、軒すだれが掛けられるよう、すだれ受けのための吊木や窓台も設けた。
■方形の家(増築)
所在地 東京都
用途 専用住宅
敷地面積 287.80㎡
建築面積 40.96㎡
延床面積 81.92㎡
構造 鉄筋コンクリート造∔木造(屋根増築部)
規模 地上2階
竣工 2018年12月増築(2007年1月新築)
設計監理 菅家太建築設計事務所
構造設計協力 山辺構造設計事務所
施工 村上建築工舍
製材所 大河原木材
写真 菅家太・村上聡