ただいま製材中

―製材所社屋を建てる@十勝―

2021年4月27日

2月に伐採したカラマツを製材しています。

十勝の主要な造林樹種はカラマツですが、一般的には心持ち材が使われています。

カラマツの心持ち材を中低温で乾燥すると、表面割れが無数に入り、また、捻じれも大きく、建材としての利用は難しいため、高温で乾燥して柱や梁をつくっています。しかし、心去り材であれば、高温で乾燥しなくても表面割れは発生せず、捻じれも抑制できるため、中温で乾燥させることができます。 そこで、このプロジェクトでは主に心去り材を使うことにしました。中温乾燥を選択する理由は、乾燥時の熱が高温であるほど木へのダメージが大きいのですが、それをできるだけ少なくするためです。

心去り材は小径木ではとれません。なので、このプロジェクトは、心去り材をとることのできる太さの木が生えている山を選定するところから始まっています。 そして、今、木を挽くところまで進んできました。一発勝負なので、見ている私は結構張りつめていましたが、実際に挽いている作業員の方たちは、淡々と作業を進めているように見えます。十勝では、シングルバンドソーでこうした製材のできる製材所はこの木下林業だけだそうです。

挽き終えた材は乾燥を担当する瀬上製材所へ持ち込まれ、乾燥機に入れられます。中温での乾燥期間は12日間ほど。(高温の場合は10日間程度)120角柱用の製材は138角に挽かれます。乾燥後の修正を見込んで割り出された寸法とのことです。乾燥にムラが無いよう、300mmピッチで桟を並べながら材を積み上げていきます。

どんな仕上がりになるか楽しみです。

伐採しました!

―製材所社屋を建てる@十勝―

2021年2月24日

十勝・浦幌町。製材所の新社屋を建てる計画が進んでいます。

新社屋に使用する材木を取るため、カラマツ林を伐採しました。当初は択伐の予定でしたが、1.7haの小皆伐。樹齢53年。同い年です、私と。

伐倒、集材、玉切り、搬出。ひとつひとつの作業の積み重ねが原木を材木にしてくれます。今回、玉切りの作業が思っていた以上に繊細な作業であることに気付きました。一本の長い丸太をプロセッサーと呼ばれる機械で所定の長さに切っていくのですが、どこまでクサレが入っているのか、曲がりがどの程度か、時折、重機のコックピットから降りてコンベックスで長さを確認したり、プロセッサーを細かく操作して切る位置を調整したり、入念に確認しながら玉切りをします。この作業を担当するオペレーターさんに、私たち川下側のリクエストがきちんと届いていないと、欲しい梁や柱は手に入りません。それをはっきりと実感できたことが私にとっての収穫。

雪の積もった斜面での作業は危険を伴います。作業に携わる皆さんの無事を祈るとともに、感謝の気持ちが自然と湧いてきます。大事に使わなくては。

右下にクレジットの入っている写真は日比野寛太さんによるものです。ありがとうございました。

実大実験@北海道能開大

―製材所社屋を建てる―

2020年11月6日~7日

自分たちの使っている、あるいは作っている、道産材のことを知ろうと、大工の木村さんを中心に有志が集まり、北海道職業能力開発大学校で実大実験を行いました。大工、製材、家具、設計、行政など幅広い分野から参加があり、大工塾OBの大工2名の参加もありました。

試験の種類は長ホゾ込栓の柱脚引抜試験のみ。樹種や乾燥方法の違いによって、強度や壊れ方がどのように違うか見てみようというもの。樹種は土台をカラマツ。柱はカラマツ、エゾマツ、道南スギの3種類。柱の乾燥方法を変え、7種類の試験体を各5体ずつ、総計35体を実施しました。

実際に壊れていく様子を目の当たりにして、皆さんそれぞれに、「作り、壊し、考え、また作る」のサイクルにスイッチが入ったみたいです。これから建てられる新しい社屋の計画にもさっそくスイッチが入りました。楽しみです。

伐採候補地を見に

―製材所社屋を建てる―

2020年10月19日

北海道・十勝にある製材所の社屋を建て替える計画がはじまりました。

社有林から伐り出したカラマツを構造材に使うため、候補となる伐採地を製材所の社長さんの案内で、大工さんと3人で見てまわりました。

カラマツ、トドマツ、ストローブマツ、雑木など、樹種ごとに地形図を色分けしてひと目でわかるようにしてあります。針葉樹だけでなく、広葉樹を主としたエリアもあります。

このカラマツは樹齢48年。十勝の主要な造林樹種はカラマツです。

夕方、雪虫がフワフワ飛んでいました。冬はもうすぐそこまで来ています。伐採は冬に行い、春になったら山から出すそうです。今回は「皆伐」ではなく、伐採する木を選びながら行う「択伐」を予定しています。

木の値段

11月2日「とかちの林業 魅力体感ツアー」に参加してきました。

苗畑から高性能林業機械による伐倒、玉切りまで、木材生産の流れを追いながら林業の現場を訪問するというもの。現場の方たちの話を聞いたり、枝払いや間伐作業を体験したりと盛りだくさんな内容でした。

「この木が1本いくらだと思いますか?」(林業会社の方)

「・・・・・・・」(ツアー参加者一同)

「逆に1本いくらだったら買っていただけますか?」(林業会社の方)

「・・・・・・・」(ツアー参加者一同)

ツアーで一番印象に残った話。

値段がまったく思い浮かびませんでした。

樹齢45年超、樹高20m超の木から長さ約3.1mの丸太が3本とれるそうですが、その1本の値段は1,000円で出荷されているとのこと。参加者一同沈黙。そのだれもが、これではやっていけないと思ったに違いありません。

どこから手を付けてよいかわからないという林業の実状について、情報としては知っていましたが、まさにその現場に立ち会った瞬間でした。

DSC04965

高性能林業機械ハーベスターで伐倒されたばかりの樹齢45年超、樹高20m超のカラマツ。

2019年11月8日